うそも方便?

 
たけちっちは、子供の看病とかあんまりしたことがないので、熱を出したりすると、不安になるらしく、すぐ「病院連れて行ったの?薬飲ませたの?」と聞かれます。
 
それはまあ。お父さん的には普通なんでしょうね。

で。昨日はあしゅね。
 
でもでも。心配なのは分かるけどね。
 
あたしをもうちょっと信用できないものかしらねーとおもうのですよ。
  
以前、高熱がでるときに、たまたま居合わせて、悪寒でぴくぴくして機嫌が悪かったもんだから、「熱があがりきっちゃえば大丈夫だよー」なんて言うあたしの言葉は無視して「なんで病院連れて行かないんだよっ!」なんてうろたえるので、しかたなーく病院に連れて行くと、つく頃にはもう落ち着いていたりとか。
で。うちにあるのとおんなじ薬処方されて帰ってきたりとか。
 
あたしは看護師だということを、あまり信用していないわがおっと。
しかも元小児科なんですけどぉ。。。
 
小児科だけで、1日200〜300人位の外来受診があった病院だったのよ。
 
その多くが、急性期の感染症
 
ちっちゃいあかちゃんとか、喘息もちとかだと、はやめに病院連れて行ったほうが安心なこともあるけど、幼稚園に入るくらいになれば、ゆっくり休んでいれば自分の自然治癒力で治ることのほうが多いのです。
 
もちろん、どこか痛いところがあったり、咳が苦しかったりすれば、対症的にお薬を飲むことも必要だけれど、それで病気がはやく治るわけではないということを、なかなか分かってくれない。
 
ま。こういう傾向は、わが夫に限らず、子供に接する経験のなかった若いママパパどころか、おじいちゃんおばあちゃんにも多くなっているんだけれど。
 
熱があることだけが悪いことのように思っている人も多いけど、熱だけ下げるために、食欲も元気もある子に解熱剤を使うのは、かえって、ウイルスと戦う力を弱めて、病気の治りを遅くすることもあるのに。
夜熱が出ると、スヤスヤ寝ているのに、朝まで様子を見ていることができなくて、無理やり起こして時間外診療につれて来たり。
薬を飲ませることは、子供の体のためではなく、大人が「病院に連れて行って薬を飲ませた」という安心感を得るためのように思えることも多くある。
 
よく、仕事をしながら、「こんなに風邪ひきさんがいっぱいいるところでなん時間も待つよりも、おうちにいたほうがいいのにねぇー。」なんて、解熱剤だけもって帰る患者さんとか、どうしても抗生剤が欲しいと訴える患者さんを見ながら看護師同士で言ったりしたけど。
 
こんな身近にも、説得の難しい患者さんの家族が(^^;
 
抗生剤を飲ませたってウイルス性疾患には効かないんだよぉ。
対症療法以外は、あとは栄養とって寝てるのが一番なんだよぉ。
時期が来れば自然に治るけど、時期が来なきゃ薬飲んだって治んないんだよぉ。
 
というあたしの正論は、「医者じゃないんだからそんなの分からないだろ。」と聞き入れられないとおもわれる。過去の経験上。
 
 
これとはちょっと違うけど、自分の思っているとおりの薬を出してくれる医者をいい医者だとおもっている人も結構多い。
飲みたい薬を出してくれる人。
飲みたくない薬は飲まなくてもいいよといってくれる医者を探して、患者さんたちはいろんな病院を漂流したりもする。
 
特に、いらないのに飲みたがるのは、抗生剤とビタミン剤。
医師の指示通りに使ったほうがいいのに、自己判断でやめて、やっぱり辛くていろんな病院にいっちゃうのが、ステロイド精神安定剤
 
一生懸命説明しても、自分の思い通りの結論じゃないと、なかなか聞く耳をもってくれない患者さんには、無理やり飲ませるわけにもいかないし、薬を出してくれないと怒り出されても困る。
 
こういっちゃなんだけど、患者さんの納得が行くまで丁寧に説明するよりも、言われたままの薬を出すほうがはやいし簡単だから、面倒だとおもったら、解熱剤だって抗生剤だってビタミン剤だって、そんなに害がなければ、飲まなくていい薬も出しちゃう医師は多い。
 
というわけで。
 
科学的根拠を元に説明するよりも、たけちっちの求める答えをだしておいたほうが彼の心配は解消されて、こちらも簡単なので。
 
冷たい雨と強風だから病院にはいかなかったけど、おくすりはのませたよー。
 
と、一応いっておいてみた(^^;
 
朝、頭が痛いといったときに1度、アセトアミノフェンを飲ませただけだけど。。。方便ってゆーのよね。うそじゃないし(^^;